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11時を過ぎた頃に私たちは帰宅した
外階段を上って立て付けの悪い扉を開き、直ぐに現れるキッチンを大股三歩で通り過ぎると居住スペースだ
一応、お風呂とトイレは別な事とリビングの他にもう一部屋、寝室に出来る部屋がある事がこの部屋を借りる決め手になった
2人で選んだ革のソファにネクタイを緩めながら座る厚志に紅茶を煎れながら、お風呂が沸くのを待っている
湯気の立つカップを差し出せば、彼は微笑んでありがとう、と言った
お揃いのカップを持って、彼の隣に腰掛ける
味の無くなったガムを噛み続けるような会話を繰り返しながら、こんな時間がずっと続いていくものだと、この時の私は思っていた
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