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しかし、そういう、犬らしくないところも、また可愛い。
以前、飼っていた犬の話になるが、その犬は、とても犬らしい犬だった。
何と表現すれば良いのか、ちゃんと服従の姿勢をとり、腹を見せ、よく甘えてきた。
しつけがゆき届かなかったせいで、気性は荒くなってしまったが、本来ならば従順で素直な良いコである、ハズだった。
初めて飼った犬だったそのコは、シロという名前で、ただ単に白かったからそう呼ばれるようになった。
そのシロが、台風の通り過ぎたあと、ショボン、とうなだれて立ち尽くしていた。
小屋が、無くなっていた。
気丈で、ガマン強いコだった。
私はまだ小学の低学年で、犬の飼い方や習性を、全く知らなかった。
とはいえ、シロには、可哀想なことをしてしまったと、思い出す度に、今も胸が痛む。
シロを偲んで・・・。
立ち尽くす
台風一過
小屋の無き
ごめんね、シロ・・・。
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