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「ヘヘッ。コウ、ごめんね。今日は早かったんだね」
コウの座っているカウンター席の隣に、腰を下ろして声をかけた私を睨んだ後、しばらく…黙々と目の前にあるスパゲッティを食べ続けている。
これは…。「ごめん。だけで許すと思うなよ。バ~カ」
と思っている態度だよね!?でも、しか~し!私もここ数週間、コウと過ごして、キミの扱いは熟知している……と思う。
「コウ、遅刻したお詫びに1つだけ、何かお願い事聞いてあげる。何でもいいんだよ!」
「………。」
う~ん…。これではダメですか…。それじゃー、これはどうだ!
「ここのメニューで好きなの何でも奢ってあげる。何がいい?」
「……本当~~に、何でもいい訳?」
お、これだったか~。
「みこ、あんた…コウの罠に引っ掛かっている様な気がするけど…。こういう場合は、ほっときゃいいのよ。構うと、どんどん図に乗るわよ」
「…華さんは、黙っててよ」
華さんに言われてまた、ほっぺた膨らませてる…。
カウンターの向こう側で、私とコウのやり取りをニコニコしながら、見ていた華さんが言った大人の対応…。
そ、そんな手があったのか…。
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