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「この子、ここバイトの募集してないかって!」
華さんは、凄い楽しんでいる様なキラキラの瞳で私を見ている…。それを見た孝雄という、この人が私をじ――と、見て…。
「…お前、何食ったの?何で、ここで働きてーの?」
……。何食ったの?「お前、頭いかれてんの?」って、言われている……訳ではないですよね?
「ケーキです。【当店おすすめケーキ】あのケーキの味が…好きに…なっちゃったので、ここで働きたい…と、思いました」
流石に【ケーキに一目惚れした】とは、言えずゴニョゴニョ言っていたら…。
「採用!!」
「…!?…」
二人が同時に大きな声で言って、笑いだしたので、ゆりと私はビクッ…絶対、体が浮いた…様な気がする。
勿論、直ぐに働く訳ではなくて…。
「お家に帰って、お父さん、お母さんに、ここでバイトしていいか許可貰って来て」
そう言って孝雄さんは【花】の名刺をくれた。
私が、そんな事もあったな~なんて、思い出している間に…。
「えっと…。コウ?これは何…」
私の目の前にある箱…二つ。
「見た事無いの?ケーキを持ち帰る時に入れて貰う箱」
……。いえ、そこじゃなくて、何人分入るの?ってくらい大きいのに…それが二つも…。しかも、コウの目の前にも…ケーキが乗ったお皿が…私には見えるのですが…。
「そんな落ち込むなって~!可哀想だからオレの家で、みことにも分けてあげるから心配すんなって~」
………。
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