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「え~っと…鷹矢さん?私は…。今日はまだお風呂には入っていません…よ?あと、【アイツ】の件ですが…、コウの事…ですよね?」
私が話し終えると鷹矢さんは、抱き締めていた手を離した。
「……みこと…。」
私が鷹矢さんの方に振り向いて、向かい合う様に立つと…?鷹矢さんは、何かを考えている様で…。
あ、質問は、あと1つありましたよね!
【アイツと何してたんだよ】……ゲームです。何でだろう…鷹矢さんに話すのは…少し恥ずかしい…。でも、聞かれた事は答えないと、そう思って私が鷹矢さんを見ると…。
「俺が、みことに電話した時…。どうして…、みことは電話に出られなかった?……。体が動かなくて電話にも出られなかったのか?」
…え、か、体が動かない…って…。
「…鷹矢さんが連絡してくれた時、私ここから少し歩いた所にあるコンビニへ…アイスクリームを買いに行っていたので、それで…。」
……。流石にゲームで負けてバツゲーム…。とは…言えず…。
「…みこと…コンビニって…。ここへ来るあの大通りにあるヤツか?一人で行ったのか?」
「はい、そうですよ?この道を真っ直ぐ行った大通り…に…。」
……あれ、な、なんか怒って…?
「あんな…。暗い道を一人歩いて行ったのか!? お前っ…。いや、この事は後でゆっくり話そう…。
それで…何で男の部屋に…。あ~!もう、その男にあわせろ!ソイツと話す!」
あ、あれ…【アイツ】から【男】に変わった…え!?お、男~~!?いや、男…なんだけど…。
鷹矢さんの思っている【男】ではないと思う。
それに…。コウを鷹矢さんに逢わせる訳には…。
あ~~!?大事な事を思い出した!こんな所で、ゆっくり話している場合ではな~い!早くここから離れないと!!
それなのに……。
「あのね鷹矢さん…」
「みこちゃん?お知り合いの……方…」
「……やよい…さん?」
ニコニコで近付いて来た…弥生さん…。弥生さんと鷹矢さんが…会ってしまった……。
鷹矢さんは初め、弥生さんだと気付かなかった様で…。
鷹矢さんの知っている弥生さんは、きっと…。腰まである綺麗な黒髪の弥生さんだから……。
それでも、やっぱり弥生さんに気づいた…。
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