《第一章》

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「久しぶりね 三浦くん。元気してた?…あ!もしかして、みこちゃんが結婚した相手…三浦くん?」 「…はい。弥生さんも、相変わらず元気そうで…」 「そっか~。みこちゃんから【三浦になりました】て、聞いていたけど…。まさか三浦くんだとは思いもしなかったよ~。すごい偶然…何年ぶりだっけ?10年…11年位だよね…。それより三浦くん…また、あの頃より大きくなった?」 「…なってませんよ……。」 あははは…。と、楽しそうに笑っているこの方は…。 藤井 弥生(やよい)さん。鷹矢さんより2つ年上。職業:美容師さん。ペールアッシュカラーのショートボブで、明るい性格の弥生さんにとても似合っている。 鷹矢さんと弥生さんが出逢ったのは…、鷹矢さんが高校2年の時…。 鷹矢さんと弥生さんが懐かしそうに話をしていると…。 あ! まずい…コウがアパートの階段を降りて来るのが見える!? こんな時間に…何処に行くつもり? 携帯の画面を見ると23:00を少し過ぎている。 コウは周りをキョロキョロ…。あ!もしかして私の事を探してる?でもコウの場所からは…ここは見えずらいかも…。 なんて呑気に考えていたら…。 ♪♪♪~…。 ……。私の携帯が鳴り出した。 相手は…やっぱり…。画面に映し出された名前はコウ。うん、携帯の画面を確認する前から…。コウが携帯を弄って耳にあてた時点で…なんとなく解っていたのだけど…。 さて、どーしたものか……うっ!? 鷹矢さんが私を見ている…。
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