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鷹矢さんを見ると、何かを考えている様で…。
コウが小学生で来年には中学生という事はコウの年齢は今年12才。だから…。すると鷹矢さんは弥生さんの方に振り向いた。
「弥生さん…あの…、結婚は? この子の父親って…」
あ、まだ弥生さんがシングルマザーだと鷹矢さんには言ってなかったよね…。
「なに?オレの、とーちゃんのこと聞いてどーすんの?オッサン…やよいっちの事気になるの? でも、かーちゃんは今でも、とーちゃんのこと大好きだから…」
「コウヤ…。やめなさい」
弥生さんに言われたコウは…また頬っぺたが膨らんでいる…。ふふっ…。コウは体が大きくなっても、やっぱりまだ子供なんだよね。だから大好きなお母さんに興味をもった鷹矢さんが気に入らないんだよね。
「コウ、ちょっとこっちに来て…。」
そう言って私はコウの手を引っ張ってコウを少し明るい場所に移動させた。
「どーしたの?みこと…。」
コウは私がとった行動の意味が分からなかったらしく“キョトン”とした顔で私を見下ろしている。
「ふふっ…。何でも無いよ。それよりコウ…本当に寒く無いの?」
「う~ん、ちょっと寒くなってきたかも…みことの、それオレに貸して!」
「は!?ちょっ、それじゃあ私が寒くなっちゃう…!?…」
コウと訳解んないやり取りをしていたら、急に後ろから鷹矢さんがギュッ…。私のお腹に手を回して抱き締めて、コウが私の羽織っているカーディガンを引っ張って脱がそうとしているコウの手を掴んだ…。
「おい、俺のみことにチョッカイ出す…な…!?みこと…こいつ…。」
「うん…。そっくりだよね」
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