《第一章》

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イライラをグッと抑え。 「すまないが、そちらの場所を教えて貰えるかな」 「失礼ですがお名前伺ってもいいですか」 名前を告げると意外にあっさり場所を教えてくれた…? “今すぐそっちに迎えに行く” と言う事と、30分ぐらいで着く事を告げ電話を切った。 ここから、みことが居る場所までは急げばそれくらいで着く…家の近くから連絡していたら一時間以上かかっていたかもしれない…そんな事を考えながら車を走らせているとセットしていたカーナビが目的地を知らせた。 アパートの近くのパーキングへと車を停め車から降り、歩いていると携帯が鳴り出し、少し離れたアパートの階段から、みことが降りて来るのが見えた。 久しぶりに目にする、みことを見てさっきまでのモヤモヤを忘れ携帯を耳にすると!? 何故かみことが走りだした。 みことを追いかけて捕まえた俺が、あの男の事を聞いても…何故か話しがいまいち噛み合わない…。 それに、みことは俺にソイツの事を否定する事もしなかった…。 でも、その訳は…弥生さんとコウを見て分かった…。 あの日、みことはアイツの話しを聞いて弥生さんを思いだし会いにいったのだと言っていた。
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