2006人が本棚に入れています
本棚に追加
華さんも…そして今、鷹矢さんと楽しそうに話している薫さん。
美那さん、弥生さんの四人は、航平さん達が高2の夏、海で──
「薫が逆ナンしたのよ」と、出逢った頃の事を話してくれた。
私は、航平さんが今も弥生さんの事を想っている事。
弥生さんも…航平さんの事を想っていてくれるなら──
…でも、コウは、どう想っているんだろう、と。私が二人を合わせてもいいのか…華さんに話した。
──すると!
「コウ、あんた父親に会ってみたい?」
「う~ん。華さんの話だと、イイヤツみたいだし…てか、あっちが会いたいなら、オレはどっちでも…それより、みこと口開いたまま」
私の顔を見て笑うコウの笑顔は、やっぱり航平さんとそっくり…
コウは、弥生さんに内緒でずっと華さんから航平さんの事を聞いていて、航平さんが…コウの事を知らない事も知っていた。
それから私はコウに会いに行く様になって、華さんと三人で話して、今日、この植物園へ行く事にきまったのだ。
──ここは…。
航平さんと弥生さんの思い出の場所だから。
「みこと、ほら、船来たよ」
最初のコメントを投稿しよう!