ただの落書き

2/32
前へ
/32ページ
次へ
高校1年の秋。 移動教室のため、本校舎から新校舎へと続く渡り廊下を歩いていた。 夏休みも明けて、実力テストの結果が先日返ってきた。 勉強が大嫌いな私(特に英語)は、ギリギリまでテスト勉強をしなかった。 しかし、直前になって慌てて覚えたところが幸運なことにテストにそのまま出た。 そのおかげで、平均以上の点数をとれた。 英語の授業は1クラスを平均以上と以下に半分に分けて授業を行い、平均以上をAクラス、以下をBクラスと読んでいる。 運良くAクラスに入れたものの、友人と離れて、その上大嫌いな英語を教室を移動してまで受けなければならない。 この上ない苦痛。 もう絶対にいい点なんてとらない、と何度誓ったことだろうか。 もうひとつ、嫌なことがある。 渡り廊下にタムロする上級生。 たぶん、上靴とネクタイの色が青だから2年の人たち。 髪の毛茶色い人いるし、ピアスついてる人いるし、うるさいし、邪魔だし。 いつも男の人が数人と、時々女の人、時々3年生もいる。 ギャーギャー大声で喋って、アホみたいなことして遊んで、通るときにすごい迷惑。 でも、この3階の渡り廊下が一番の近道なのだ。 こんな奴らのためにわざわざ遠回りをするのも嫌だ。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加