ただの落書き

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「あー、和田さんって知ってるかも。背の高い2年の人でしょ?」 お昼休み、芽衣にさっき廊下で見たことを話していた。 そして、和田という名前が聞こえたと話した。 「そうそう。迫力やばかった!ドーンって感じ!」 「でも、あの人カッコいいよねー!スタイル良いから余計にさ!」 「そんな、顔とかスタイルまで見る余裕ないし!」 「今度見ときな!じっくりガン見するんだよ!マジでイケメン!」 芽衣は少し興奮しながら言った。 そんなじっくり見たら… 何ガン飛ばしてんだよ、1年!!! とかって言われて校舎裏呼び出されてボコボコだ。 「でも、まああの軍団は怖いよねー。一緒にいる女の先輩とかも、イカツイっていうか……」 「ね、私が毎週あそこの廊下を通るのがどんなに憂鬱が分かったでしょ?」 「まあまあ!ジュース買いに行こうよ!私、全部飲んじゃった!」 芽衣に無理矢理連れていかれるようにして、私は財布を手にとって教室を出た。
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