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ユキトが親衛隊のもとへ行く数時間前。
「(作戦?)」
「そうだ。」
さも当たり前かのように言うさくらにユキトは戸惑った。
「(作戦って、えっと、何の?)」
スマホに入力してそれをさくらに見せると、さくらはそれを読んでニヤリと笑った。
「勿論、親衛隊への協力要請のだ。」
「!!」
動揺を隠しきれない。ユキトはぎょっとして持っていたスマホを落とした。今、ここで親衛隊の名前をしかも風紀委員長の口から聞くとは思ってもいなかった。ユキトは急いでスマホを拾う。
「(えっと、親衛隊って、)」
「勿論生徒会のだ。」
「(く、詳しくお願いします)」
どうしよう。もしかして、親衛隊と協力して生徒会を解散させる・・・とか?
それ断固として俺は協力できないんだけど・・・。
「まあまあ落ち着け。風紀委員は全面的に協力すると言っただろう?協力要請とは、新入生歓迎交流会の運営に対してのだ。流石に風紀委員が手伝うにしてもこのマンモス校の生徒を束ねるにはもっと数がいる。現に例年、生徒会の親衛隊に当日の雑用とかを手伝ってもらっていただろう?」
確かに、その通りだ。
「それが、今年は時間も足りない上に親衛隊が手伝ってくれるわけもない。だが人手を集めている時間もないし正当な方法で集まるとも思えない。」
確かに、その通りだ。
「そこで、俺とみつやで立てた作戦がこうだ、」
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