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サワサワと草花が規則的になぞられ揺れ動いて行く。
それはまるで海の波のように穏やかな流れだった。
広い平地の木一本なかなか生えてない草原。
見えるものは皆、草か花か空ぐらいなもので、開けた光景は開放感溢れるすっきりしたものです。
その土も見えないような生い茂った雑草の類であろう目立つような植物は無い所、
金髪の少女が
立っていた。
まるで今舞い降りたかのように髪は草花とは反対方向へなびいている。
その髪は、太陽の光を反射してキラキラと光っていた。
彼女は、永らく閉じていた瞳をゆっくりと開いていく。
その視界に入るのは自分の足と言うもの。
少しずつ足の指を動かしてみると、草のせいでこそばゆい感覚に陥り驚いた様子で表情がほころび、体制がもつれる。
地面へと身体を預けて四肢を放りだし天を仰ぐと、少女は呟きました。
「ここは、どこ?」
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