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《此処はどこなんだ。》
《おっ、声がするとはお仲間さんかな?》
《誰だ!》
《怖がる事ないよ。僕も君も、同じさ。それより、君こそ誰?》
《私?私か?‥‥あれ?何も思い出せない。》
《僕もそうだよ。でもまずは抜け出さなくちゃ。此処には何にもない。別に出口もないんだけどね。》
《何故だ。私たちはどうやってこの空間に入り込んだ。》
《そりゃあ、死んだからだよ。身体が無くちゃお終いさ。》
《それは絶望的なのではないか?抜け出す事すら無理だろう。》
《なに諦めているのさ。僕は信じるよ。希望を、運命より希望をね。》
《ふん。目玉もない今じゃその希望の光も見えないだろうな。》
《でも、まだ感覚的な耳や口があるじゃないか。声をかければ返って来るよきっと。》
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