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冒頭
目を閉じれば何が見える?
見えたとしたら、それは空想だろう?
ほんとは真っ暗な暗がりで
幽かに見えるは、外の光だけ。
明暗がハッキリしようと無かろうと
目を閉じてしまえば、
風景は、
瞼で隠されてしまう。
何も見えなければ
辺りの音が強調される。
ちょっと埃っぽい臭いや、
空気の流れを異様に感じる。
普段ではそうそうない状況に危険と恐怖を感じ
思わず生唾を飲み込む。
何か欠けてしまえば自然と感情が不安定になる。
生き物である以上、
生きるために対峙するが
そのハンディキャップの大きさに敵わず喰われてしまうだろう。
でも、もし
目を閉じたらそこに
もうひとつの命と人生が待っていたら……
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