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ボストンバッグが一つ、大きなスーツケースが一つ、それからショルダーバッグ。
全部真新しいレーゲンボーゲン指定の品で、一つ一つにイニシャルが刺繍されている。
レーゲンボーゲンから入学許可証と一緒に送られてきたものだ。
ラムゥは艶やかなボストンバッグに指で触れるとため息をついた。
憧れの学園レーゲンボーゲン、受験するのは誰でもできるけれど何を基準に合格であるのかがわからないため対策しようがないと言われているためほとんど記念受験のような気分で受けたのだがまさか行けることになるとは。
これからはじまる新生活への期待にラムゥの胸は沸いた。
学園からの指定はただ一つ。
このバッグに入るだけの荷物を持参可。
学校で必要な学用品や制服などは全て用意されているので
「好きなもの、宝物、ときめくもの、飾りたいもの、休日を楽しむもの」
を持ってくることとのことだった。
私服、お気に入りのレターセット、鍵付きの日記帳に小さな星がついたブレスレット。
もちろんクマのぬいぐるみのタービンも絶対に連れて行く。
ラムゥはスーツケースたちを部屋の端に寄せるとお気に入りのものたちをベッドの上一面に並べはじめた。
入学にあわせてママに買ってもらった洋服やいい香りのする小さな石鹸、ベッドの上はあっという間に宝物であふれた。
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