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ショルダーバッグのかけ紐を胸元でギュッと両手を祈るように組み合わせて握りしめながら、彼の真後ろをついていく。
「新入生はたいがいみんな不安そうな顔をしながら入学してくるんだ。どんな学校なのか、わからないことも多いだろう。なんで合格したのか、ついていけるのか、みんなはじめは不安なんだよ。でもどうだろな、一ヶ月もしないでもう何年も前からいたかのようにくつろぎ始めるけどね。」
彼はちらりちらりと振り返って私を確認しながらどんどんと前を行く。
彼の後ろを歩いていると、私の前にはとても歩きやすい道ができて、さっきまで周りの人の靴を踏んだり踏まれたりしながらだったのが夢かなにかだったかのようだ。
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