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意識も朦朧としてきた。 駄目だ、ここで気絶してしまったらもう起きれないかもしれない。 そうしたらどうなる? 息子は一人残されることになってしまう。 広がる血溜まりが息子の足を汚す。 そこで私は気がついてしまったのだ。 息子がまばたきをしていないのだ。 それだけじゃない。 体もピクリとも動かさない。息をしていない。鼓動もない。肌も髪も、作り物めいている。
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