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ザワザワ…ザワザワ…
「(何だ?なんか騒がしいな……)」
オレはうつぶせに寝ている体を起こすために手に力を込める。
あれ?つーか、何でオレ寝てたんだ?
「ここは……どこだ?こいつら…誰だ?」
体を起こして辺りを見渡してみる。
何故かは分からないが、オレは外の、しかもコンクリートの道の上で寝ていたようだ。
そしてその道を制服姿の生徒達がオレを避けるようにして歩いていた。
騒がしかったのは彼らが話しながら歩いていたことと、彼らの足音が原因だったようだ。
「(普通、人が道端で倒れてたら無視するか?冷たい奴らだな……)」
無視、というよりも気づいていない、と表現した方が適切なほどの生徒達のスルーっぷりを不審に思いながら立ち上がる。
その生徒達が向かう先にはやたらとデカい建物が立っているのが見えた。
「あれ?オレ、何してたんだっけ?」
とりあえず今の状態になるまでの経緯を思い出してみるとしよう。
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