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汚い部屋の外で、エアコンの室外機の音が悲鳴を上げていた。
それでも、全身は汗でじっとりと濡れていた。
今年の夏は、異常に暑いな。
各地で電力制限が出て、特に、この貧民街は、料金を
まともに支払う連中じゃないため、供給の優先順位は
最低レベルということらしい。
つまり、殆ど供給されることがない。
エアコンをつけて、漸く少し涼しくなっても、
電力がなくなれば、より一層暑さを感じる日々が続いている。
それにしても、今のは何だったんだろう。
考えてもすぐ忘れてしまう夢だ。
煙草を一本箱から出して火をつけた。
煙を吐き出しながら、思いを巡らせた。
以前にも似たような夢を見たような気もするが、
それも定かではない。
記憶を探るには、この部屋は暑すぎる。
考えるのやめた。
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