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「Aの人数が少ないですね、立田さん、来てくれますか?」
立っていたわたしが指名された。
わたしは、ゆっくり歩いていたことを後悔しながら、のそのそとAに向かう。
すると、じゃああたしも、と三枝さんまでついてきた。
Bにいる男子――つまり男子全員――から、あ、と声が上がる。
みなさんお察しの通り、三枝朱音は――おそらく、クラス一の――美人だ。
「さえ……朱音はいいから」
空気を読まないやつはいない方がいい。
――只でさえ敵対視されているのだから。
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