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部長が立ち上がる。
そして二席隣――つまりわたしの真ん前――に座る。
いや、空気読めって。
「あ、先輩、この形おかしいですよね。先輩が二席寄って、わたしが三枝さんの前に座ればいいんじゃないですか？」
気持ち的には“部長の隣”ではない。
「そぉですよぉ！」
一瞬、睨む感じでこっちを見てから、そうだね、と爽やかに立ち上がった。
……爽やかに立ち上がるってなんだ。
ともあれ、これで安心……はできない。
――王様ゲーム、ここに開幕だ。
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