Memory.1 ハジマリ

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「でも…学校だって、お兄ちゃんがケンカして。」 「当たり前だろ!?自分達の都合だけで死んだことにした娘だからって、学校も行かせない親なんて、どうかしてるだろ?」 「でも…私立でお金かかってるし。遠いから電車代だって…。」 「アイツらがいけないんだよ。紗羽の存在を隠したいだけなんだから。自業自得。」 なんて笑ってる。 こうやって、いつもあたしをかばってくれる。 あたしには…。 この世の中にたった一人。 お兄ちゃんしかいない。 優しくて…。 大好きなお兄ちゃん。 ずっと… ずっと… 一緒にいられると思ってた。 でも、現実は甘くはなくて。
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