1、恋に落ちた夜明け前

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「そっか…、 ここ、どこ? 今何時?」 「俺ん家。 いま夜中の2時ぐらいかな。」 間髪入れずに返される答えに そうなんだ、なんて呑気に納得しながら やけにぐらぐらする頭で 出来る限り最新の記憶を呼び起こす 確か今日は会社の飲み会が入ってて私は、誰か先輩の隣に座ってて あー、そっか そういえばお酒飲んだんだ、結構強いヤツ 「あー、思い出してきた。 それでなんで、私近藤くんの家にいるの? しかも裸で。ていうか貴方も裸で、上に乗ってるし」 「なんで…って、 いわゆる 俺が送り狼になっちゃたから …じゃない?」 軽く首を傾げた顔に沿って ハラリと流れた彼のサラサラの髪 いつだったか可愛い後輩達が 一度でいいから彼のその髪に触れてみたと騒いでいた気がする  その髪が今はごく至近距離で私を見下ろしているというとんでもない状況 あーあ。 ……いっそのこと これ、夢ならいいのに   後輩達には悪いけどそう思わずにはいられない
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