月に手は届かない

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彼女の名前は鳳劉燐 (完全に男の人だと思ってた…) この家の次女で夕方頃家の前で 気を失っていた私を見つけ この部屋まで運んでくれたらしい 「ありがとうございました  ご迷惑をおかけしてすみません…」 とはいえやっぱりこの家に養子に 来たという記憶はない 必死に思い出そうとしていると 「まだ倒れていたから意識ははっきり  しないだろう  そんなに無理して思い出そうと  しなくていい」 ベットの傍らにずっといた燐さんが そう言ってくれた 「ありがとうございます 燐さん」 「燐でいいよ 同い年だし  で 君の名前は?」
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