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「見つめた先は何曜日?」
君は泣いていた。
正確には泣いていたと思うだが、、
なぜなら僕は「涙」というものの概念がどういったものか知らずに生まれ短い生を送っていたからだ
それでも
あの夜の君はとても悲しい表情だった。
君の瞳から溢れる世にも美しい雫を、
君の感情から零れる弱々しい声を僕は「涙」だと考えた。
一身上の都合により動くことのできない僕は窓際で風に揺らいだカーテンに目隠しされて
耳に残る君の声を聞きながら
目を閉じた。
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