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急募、魔物退治。
決起の日までの宿と飯を徹底完備、報酬は五千ハルト。
「あいつ、魔物退治に参加するかな……」
「なんかね。 聞いたところによると、鉱山の一部を魔物が不当占拠してるみたいよ」
メタリアの町で取れる鉱石は他では取ることのできない特殊なもので、青白い光を放っているそうだ。
売れば高い値がつくし、強固な鎧を作ることができる。
「レアメタリアっていうんだって。 ほら、町の守衛隊の鎧も青みがかってたでしょ?」
「ああ、そういえばそうですね」
しかし魔物であるグリフがあろうことか魔物退治などに参加するだろうか。
「そのグリフって子は強いの?」
「強いですよ。 腐っても四天王の一人だし」
そう言ってハルミは、自分がもし同じ状況だったらどうするかを考えた。
魔物の国に一人取り残され、お金も無いし仲間もいない。
そんな中で見つけたのは人間退治の貼り紙。
「飛び付くかもしれないなぁ」
「ちょっと待って。 四天王って何の話?」
「えっ?」
あまりにあっさりと喋ってしまったためか、自分が何を言ったのかハルミは理解していなかった。
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