第 十一 魔『人間界』

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何を言うの 春ちゃん。 春ちゃんの血を使う?! 「香織ちゃん…ワタシの血を嗅いで。そうしたら…香織ちゃんの中で眠ってる…天女の力が……目覚める」 え?! 「その微かな力を強くするには……香織ちゃんの…強い気持ちで…拡大に…なる…だから…お願い」 「…嫌だよ、嫌だよ! 早くアイツを倒して春ちゃんを病院に連れてくんだから!」 一緒に帰ろうって、決めたんだから! 「大丈夫…ワタシは…消えない…死んでも死にきれない思いがある限り……死ぬことは……ない……」 死んでも 死にきれない… 思い…… 「でも…」 「あーもう 鬱陶しいわね! その態度!」 「ぎゃうっ!?」 血のついた春ちゃんの手を掴んで、無理矢理私の鼻にくっつける。 「悪女の言葉を信じなさいよ! アンタそれでも『天女』なの?! なんのために天女になったのよ!」 「あっ……!」
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