第 一 魔『崩れた日常』

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今日は土曜日。 明後日からまた学校の始まり。 友達とも絶交したというのに…、もう行けないよ…… 顔とか会わせずらい… いやむしろ、自分が悪い。 だから早く消えればいいのに… 友達が「死ね」って言ったら、死のうかな。 「春ちゃん、危ない!!」 「え? ぎゃっ!!」 親友である香織の声に顔を上げると、振り下げられた竹刀が頭に強くぶつかった。 「あ~あ。 言わんこっちゃない。」 「いった~。 本気でしたでしょ、燎!」 市内を肩に置く3歳下の燎に、頭をさすりながら言った。 「稽古中に集中切らしてる奴が悪い」 今は燎と香織ちゃんとアタシとで空手と剣道の稽古している。 稽古…というより… なんだろうか… 素人が空手香織と、剣道燎に勝てるわけないのに… 稽古しよう…って言ってくるんだよなぁ… 祝日の土曜日に…毎回。
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