♯1 OKAYAMA 300km

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レース開始1分前。 メインスイッチをオン、エンジンを点火する。 吹き抜ける音と共にボクサーエンジンが唸りをあげる。 この音を聞くと僕はたまらなくなる。 わくわくが止まらないんだ。 アドレナリンが一気に上昇。 戦闘モード。 シグナルが赤から黄の点滅に変わった。 全車、前の車に続いてゆっくり動き出す。 僕も前のBMWに続く。 この開幕戦岡山でスバルは予選5位、つまり前から5番目の位置からスタートする。 一番前の2台はアウディR8の最新型が独占。 その後ろにポルシェ、BMW、僕の乗るスバルが続く。 全車、マシンを左右に振ってタイヤに熱を入れていく。 レース用のタイヤは一般のタイヤとは大きく異なる。 大雑把に言うとレース用のタイヤと言うのは「溶ける」ようにできている。 レース用のタイヤが温まると表面が溶けるように設計されている。 溶けたタイヤ表面はガムテープの様な粘着力を発生する。 その粘着力が路面をしっかり捕まえることで、マシンは高速でコーナーを駆け抜けることが出来る。
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