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二年前の夏ーとある会場に私・涼川空は足を運んだ。
頭上にはギラギラ照らす太陽に雲ひとつ無い真っ青な空が広がり、一滴の汗が額から流れ落ちた。今日は会場内で何やら展覧会の催しもあるようだ。
会場の周りには、かき氷や焼きそば・水ヨーヨー等屋台が出ており、小さい子供からお年寄りまで沢山の人達で賑わっている。
ちょっとしたお祭り騒ぎのようで、自然と浮き足たつ。
周囲を見渡したところで、時計にチラリ目をやると集合時間を五分程過ぎていた。暑さも手伝って、先程より足早に私は館内に急いだ。
館内に入ると、さっきまで居た外の賑やかさが嘘のように、静かな空間が広がる。冷房中であり少し肌寒く感じた位だ。
受付係の人に、私は一室に案内された。何故ならば、私は仕事で訪れたからだ。
案内された一室に入ると、一人の女性の姿が目に飛び込んできた。 スレンダーで端正な顔立ちの美人だ。アイロンのしっかりかけられた純白のブラウスにタイトスカートと言った清楚なイメージがピンときた。
視線が交わるか?と言うとこで彼女は、静かに席を立ち私の方に歩み寄り、
『木下弥生。3児のママ!宜しくお願いします』と自己紹介をしてくれたのだ。第一印象は清楚で明るく素敵なママさん。弥生とは後
に【悪友】と言う名の親友になるである。
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