第二章~英雄の資格~

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空高く舞うドラゴンの群れ。 綺麗に並んで飛んでいる。 宝玉を運搬している兵士達の頭上を様子を伺うように飛ぶその姿はまるで訓練を受けているようだ。 「兵の歩みを早めろ!」 兵を指揮しているのはギルバート隊の腹心であるファウスト。 兵達は眼前の森へ急いだ。 森へ入ると隠れていた敵兵が姿を現す。 「慌てるな!雑魚共にたっぷり教えてやれ!」 ファウストは自信たっぷりに槍を奮う。 伏兵達はその勇猛な勢いに押され退却していく。 伏兵と戦いながら森の中腹まで来たところでドラゴンの群れが増えていることに一人の兵士が気付く。 ファウストは木が邪魔で降りて来られないと慢心し、森を進んで行く。 「今だ、やれ。」 謎の声と共にドラゴン達は一斉にファイアブレスを吐く。 「森へ入るとは愚かしい。」 謎の声の主は敵国の飛竜隊隊長アゼル。 「手筈通りに追い込め。」 運搬兵達の周りは火の海と化す。 さらに隠れていた敵兵も現れ慌てる運搬兵達。 火元を断とうと木々を切るファウスト。 何人かの護衛も手伝い突破口をつくり何とか道を切り開く。
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