第一章~天使と黒騎士~

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ダンは魔力を高めていく。 「俺がエーテリオンで特攻を仕掛ける、二人は持てる力を出しきって攻撃してくれ!」 シリウスが慌てて聞き直した。 「それだと隊長にまで攻撃してしまいますよ!?」 ダンはフッと笑うと出来るかわからない事を口にした。 「それくらいよけてやるから心配するな。」 フィーネは真面目に言い放った。 「それくらいコントロールしますから。シリウスも演習を思い出しなさい。」 フィーネは歳も一番若いがしっかり者だった。 ダンは二人におよそ作戦とは呼べない指示をし、天使に向けて最後の突撃を試みた。 天使に向け剣を振るう。 持てる力を注ぎ、多彩な技を繰り出していく。 まるで鷹のように華麗に空を舞い、疾風の如く剣技を放つ。 攻撃はどれも天使に当たっている。 手応えもある。 天使はそんな事お構い無しに侵攻して行く。 「私たちも援護しますよ!」 呆気に取られているシリウスに少し強い口調でフィーネは言った。 シリウスは我にかえった。 「あ、あぁ。」 二人は長い詠唱をすらすらと唱えていく。 どの魔法も一目で強力な呪文だとわかるほどだった。 三人の攻撃はどれも天使にヒットし、希望が見え始めた。
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