第一章~天使と黒騎士~

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持てる力、技全てをぶつけた。 数分前の希望はやがて絶望に変わり始めた。 攻撃は全て当たっている。 だがおかしい。 いくら攻撃をしても全く効いてい無い。 フィーネとシリウスは疲れが目に見えて出始めている。 ダン自身はとっくにボロボロの体に鞭を打っている。 (さすがにまずいか?) 左腕は既に力が入らない。 天使からの攻撃は無いが、逆に攻撃の必要も無いかのようにさえ思える。 このまま攻撃を続けても無駄なのではないか? そもそも勝ち目などはなから無かったのではないか? 考えれば考えるほど浮かぶ絶望感。 疲労がピークに達したその瞬間、天使はあの光を放った。 目の前が真っ白になった。 「・・・。」 「・・・。」 生きているのか死んでいるのか、もうわからなかった。 (終わったのか・・・。) 全て。 轟音と共に視界に入ってきたものに一瞬理解が追いつかなかった。
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