プロローグ

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『善神』は眺めていました。この世の総てを、とはいってもそれは、『善神』を崇める人々が住む範囲総てをという意味ですが。 それでも彼女は『どこでもないところ』から、最初から感情が備わっていないような目で世界を見つめます。 なぜ、「彼女」といったかというと、『善神』は女神と考えられ、ある村の『千年樹』という樹の中で、他の人変わらないような姿で同じように生活をしていると考えられたからでした。 そして、それは彼女と彼女のいる世界の状況と同じでした。ただ、彼女が人として持てる感情総てを欠落したまま生まれたこと以外は。
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