千本桜

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鈴は目に涙を携えて桜花を迎えた。 ぐったりとした桜花を強く抱きしめて言った。 「ありがとう。お疲れ様。―きれいだったよ、千本桜。」 「ちょ、鈴。苦しいって...。」 顔を赤くしながらそっぽを向いてしまった幼なじみをみて、鈴は微笑む。 そして小さく一言。桜花にも聞こえないくらい小さな声で呟いた。 「おうちゃん、カッコよかったよ。」
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