千本桜

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ある村の一角でひたすら剣を振るっている若者がいる。 両手に握られた二本の木刀。二刀流を誇るこの男は、一ヶ月前に戦いに敗れた。何度も潰れたであろうまめがある手で木刀を強く握り、鍛練に励む。 彼の幼なじみである宮野 鈴(みやの すず)は、そんな彼の様子を心配そうに見ていた。 負けた悔しさからだろう。彼は全く自身の体をかえりみない。 いつか限界を超えて壊れてしまうのではないか...と、怖くなる。
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