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「ぁはは、ごめんって」
日頃大樹と話をしないわけではない。
けれど、私自身、自分の事を滅多に話さない。
所詮は、世間話程度。
今このドラマが面白いとか、この俳優さんが人気らしいとか。
そんな他愛もない話。
桃子自身、自分から自分の話すなんて事しなかったし、それに大樹も聞いて来なかったし。だからかな…
大樹の事を少しづつ知っていくにつれて自然と笑顔になって心の中が温かくなるのを感じた。
「ちょっと見たよ。白石先輩と仲良さげに登校してたじゃない。学校内で噂になってるわよ。」
桃子が教室に入り席に着くやいなや、智恵がニヤニヤしながら桃子の席の隣に座る。
「えっ!?あれは別に…それに噂も何も…」
と、苦笑いを浮かべる。
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