-桃ノ想イ-

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「2人で仲良さげに登校してきてたじゃない!あ…あたし見てたんだから!!」 ――――智恵がさっき言ってた噂のってこの事か…面倒くさいなぁ… 桃子は一度大きく溜息をつくと   「なんでと言われても、必然的にそうなっちゃっただけで…。それに私は断ったのに勝手に大樹が着いてきただけなんですけど!!」   呆れた様子で桃子が答えるを横目に、声を押し殺し笑う智恵。   「だ…大樹って、 呼び捨てなんて先輩に失礼じゃない!」 「えっ…いやだって…」 女の子達の勢いに怯みオドオドする桃子を見かね、智恵が徐に立ち上がった。   「ちょっとあんた達!寄って集(タカ)って桃子を苛めんじゃないわよ!大体、白石先輩と桃子が一緒に登校してきたからって、あんた達には一切関係ないことでしょ!! それに2人は一緒に住んでるんだから呼び捨てだろうと一緒に登校して来ようと不思議なことなんて、何一つないわよ!!」
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