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すごい勢いで女の子達を言い包めた智恵がニヤッっと不適に笑う。
一方、智恵の言葉に2人を囲んでいた女子生徒を始め、周りにいた男子生徒までも“ぇえーーーー”という叫び声を上げ、教室がゆれる。
それを見計らっていたかのように、叫び声と重なる様に、始業のベルと共に、担任の奥村が教室へ入ってきた。
「お前ら、速やかに席に着き
尚且つ静かにしろぉー」
後ろ髪を引かれつつ、桃子の周りに集まっていた女の子達は、桃子へ鋭い視線を送りながら、しぶしぶ自分の席へと戻っていった。
「起りーつ、礼ー」
出席番号順に日直が割り振られ、出席番号1番の智恵が号令を掛ける。
「池松…もう少しシャキッと号令をかけれんのか?…ったく、お前ら!いつまでも中学生気分のままじゃいかんぞ!もう少し気を引き締めて高校生の自覚を持つように!!」
“はーい”とクラス全員のやる気なさげな空返事が返ってくると、奥村は軽く落胆した様子で肩を落とした。
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