-桃ノ想イ-

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「なんて間抜けな声だしてんのよ。そもそも桃子は白石先輩一緒に居たり話したりする時、こうドキドキしたりとかなにか無いわけ?」 「大樹相手にドキドキするわけないじゃん。 まぁ、大樹はいい奴だよ。 優しいし初めて会った時から本当の妹みたいにすごく可愛がってくれてたし。時々人を馬鹿にした様に茶化したりもするけど、何ていうか…一緒に居て楽しいし落ち着くかなぁ」   そう話す桃子の顔には、自然と優しい微笑みで溢れていた。 そんな桃子の顔を見て“そっかそっか”と笑みを浮かべ、智恵は桃子の頭を優しく撫でた。   また何か突っ込んだ質問をされるのではないかと身構えていた桃子にとって、智恵の行動はあまりに予想外だったため目を丸くした。
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