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入学して数日が経つ頃には、学校生活にも慣れ、少しではあるが友達も出来た。
大樹とは入学式翌日以降一緒に登下校する事はない。
なんでも生徒会の仕事が忙しいらしく、家の中ですら顔を合わせることがあまりなかった。
べ、別に寂しいってわけじゃない。
「桃ちゃ~ん」
桃子を呼ぶ声と共に部屋の扉が開かる。
「んもー、日曜日だからっていつまでも寝てないのっ」
「んーもう起きるよ」
本日は、高校に上がり初めての休日。
特に約束もする事もなく、部屋でゴロゴロ寝て過ごそうかと枕に顔を埋めていると、普段なら仕事に出ているか寝ているはずの母、凛香(リンカ)がハタキを片手に部屋の入り口に立っていた。
「あれ?お母さん今日仕事は?」
「今日は特別休暇よ!いつも2人に家の事任せっぱなしだったから、たまには母さんも主婦しないとね。」
とガッツポーズを取ってみせる。
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