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「あんまり無理しちゃダメだよ、只でさえ休み少ないんだから。私達のことは気にしないで、自分の休養にあてていいんだからね」
むくりと布団から起き上がり軽く伸びをする。
「桃ちゃんありがと。けど平気よ。母さんまだまだ若いんだから」
ふふっとおどけ、笑ってみせる。
「そういえば…大樹は?」
現時刻10時26分。
普段なら既に起きて『いつまで寝てるんだ』と桃子を叩き起こしに来ても不思議ではない時間。
しかし、今日はそんな大樹の気配はなかった。
「大ちゃんならさっき出掛けてったわよ。何か約束があるって言ってたみたいだけど…もしかしたらデートかしらね」
ニコリと笑う凛香の顔に大樹の笑顔が重なる。
本当の親子なのだから…大樹は凛香さん似でふわりと笑う仕草など本当にとても似ている。
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