-兄ト妹-

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「えっ本当に? ごめん、本読むのに夢中になってって…」   「それで俺の声も聞こえなかったのか?お前どんだけだよ」  大樹が、クククッと声を押し殺し笑う。 「笑いすぎ!!」   薄く頬を染め頬を膨らませ、口を尖らせた。 「ごめんごめん」 大樹は桃子をあやす様に桃子の頭を“ぽんぽん”と叩いた。 優しく柔らかい大樹の声。 ほんの1週間ほど顔を合わせていないだけなのに… 変だなぁ…胸の辺りが熱い。
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