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桃子は、朝食を食べ終えると早々に、母の弟である顕太郎の家へと向かった。
顕太郎は、桃子の家の近所の平屋に1人で暮らしている。
小さい頃からよく桃子の面倒を見てくれていて、言わばここは桃子の秘密基地。
“ぴーんぽーん”
『…………』
“ぴーんぽーん”
『………』
「寝てるのかな?」
そう思い諦めて帰ろうとした時
「鍵開いてっから、勝手に入れ」
家の中から気だるそうな顕太郎の声が響く。
―――鍵閉めてないの?相変わらず不用心だなぁ
そんな事を思いながら桃子は玄関へ入り、靴を脱いで室内へと上がる。
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