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早く帰らないと・・・。
辺りの静寂に恐怖心を煽られる。
気持ち、鳥が羽ばたく音にすら身が竦むようだ。
__早くここから抜け出して、賑やかなところに出たい。
気持ちこそ焦るが、体は早くは動かない。
自分のドジで、足を捻ったことが憎まれる。
そして、落ち着いた所で本を読めば良かったとは思うが、読まなければよかったとは、なぜだか思わなかった。
後から「ありえない」など思うかもしれないが、幸せな二人を見届けた今のある種の充足感は気持ちが高揚して心地いい。
足こそ痛いが、恐怖心に負けないように、物語の余韻に甘んじて浸っていよう。
などと思っていると自然と微笑みが浮かんでいたのだった。
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