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少ししても拳が俺にこない
おかしい…
そんなこと思っていると
「おい」っと上から低い声が聞こえた、ビクゥっとしてからそっと目をあけると
「大丈夫かよ」黒神は俺に手を差し伸べていた
「へ?」俺は腰を抜かして座り込んだ
「おっと、お前大丈夫かよっ!!」倒れこむ俺を抱えた
なんだ、コイツそこまで悪い奴じゃないじゃんか…
「フッ…何泣いてんたよ、男のくせに」フッと俺に向けて笑った、予想外な反応を見せる黒神に安心した俺は一粒涙をこぼした
「う、うるせぇ」俺までつられてフッと笑いながら言った。
暖かい何かが俺を安心させた
黒神は俺を背負ってすぐ近くの体育館へ連れていった、ここは人通りも少ないため誰もいない
体育館は黒神の縄張りだから近づくなと言われている、めったに集会なんてない、始業式、終業式、入学式、卒業式にしか使わない
「なんでここに?」俺はぐったりしながら黒神に体を預ける
「こんなとこ、周りに見られたくないだろうしな、ここなら誰も近寄らねぇから」そういって俺をステージに降ろした
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