嵌まる彼女

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** ** 何度か顔を合わせる度に、彼女の事が再び気になりだした。 笑うと可愛いとか。 仕種が少し子供っぽいとか……。 そんな彼女の……鳴いている所が……見たくなる。 だからと言って、あからさまなアピールはあまり気付いてもらえず、何度か食事に誘ったが何故かいつも上条がいた。 そう、接待だと思われていた。 そんなある日、接待終わりに上条と二人でもう一件寄った。 「……お前、西島に気でもあるのか?」 まさか、そんな事を言われるとは思わず、酒を一口含む。 「まぁ、ほどほどに……」 「……仕事に、私情を挟むなよ」 「大丈夫。どうにかなっても仕事は仕事だ」 こんなカッコイイ事を言いながら、その数週間後……俺は仕事を武器にしてしまった。
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