嵌まる彼女

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「だ、大丈夫です」 とっさに答え、そのまま彼女を抱き上げた。 「ん……はぁ、もっとぉ」 そう言われ、もう一度だけ唇を落とす。 そして、そのまま彼女を連れて車に戻った。 車の中では、ひたすら理性と戦った。 流石に、タクシーの中でコトに及ぶわけにはいかず、微睡みながらすり寄って来る彼女に、何度も理性を飛ばしそうにになった。 着いてからは、2万円を渡しお釣りも受け取らず、彼女を腕に納めたままマンションに入った。 エレベーターをあんなにも長いと感じたのは、生まれて初めてだった。 そして、部屋に帰るといてもたってもいられなくなり、そのまま寝室に直行した。 「ん……」 眠っている彼女をベッドに下ろし、ソッと頬に触れる。 それだけで彼女は、少し身をよじる。
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