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……うん。
更に騒がしくなった。
「なら、大人しくする?」
「するっ!するから、早く部屋に入ってぇー」
その答えを聞いて、満足した俺は部屋へと再び戻る。
そして、カーテンを閉めしがみついたままの彼女を寝室に連れていった。
ベッドの上に下ろすと、涙目で睨んできた。
「もぉー……なんなんですか?なんでこんなに構ってくるんですか?」
スカートをギュッと握りながら、恨めしげに呟く。
「芙蓉さん、素敵だし……別に、あたしじゃなくたっていいじゃないですか!」
この時、自分は大事な事に気付いた。
そうか……。そうだよな。
「暇つぶしとか、遊びなら……今日限りにしてくださいっ!」
ポロポロと涙を零す彼女。
その涙を拭きながら、触れるだけのキスをした。
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